先日、友達が星野源の「くだらないの中に」と「布団」が好きだと言ってくれた時に、「布団」はフルバを思い出すと言ってました。
フルバとは『フルーツバスケット』という漫画。アニメにもなりました。観てましたね。
本当に、少女マンガの中では、私たちの世代ではとても有名なのではないでしょうか。
一時期私も集めてました。売っちゃったけど。

「布団」に出てくる歌詞に、
「行ってらっしゃいが今日も言えなかったな」
ってあるんですよね。
フルバの主人公の本田透は、テスト勉強を明け方までしていて、眠っていて仕事に向かうお母さんに「行ってらっしゃい」が言えなかった。
そのまま事故に遭って死んでしまったのです。

友達は、それを思い出したとのことで。
そうだったなあと、私も思い出して。それでめちゃくちゃ読みたくなって、幼馴染が確か持っていたはずと思って連絡して、連絡したその日に貸してくれました。
で、読んでます。

いわゆる少女マンガの、ラブストーリーとは違って、異性に抱きつかれると十二支に変身してしまうという一見可愛いような呪いをかけられた、深く暗い気持ちを抱えた者たちの心や関係を描いたお話。
透がみんなの心を解かしていくんですけどね。

本当に透は良い子だなあと思います。優しい。両親を亡くしてもなお、皆の前では明るくふるまう。
何もかも受け入れ、欲しい言葉をくれ、大切な人のために涙する。
こんな人間いないだろうなっていうような子。
名作だなあって何度読んでも思うなあ。

人は人に関わって変わっていくんだってことも、考えさせてくれる。
マンガのお話で、現実の話じゃなくても、そう思う。
透がふりまいた優しさが、他の人の心に灯り、まあるくさせて、優しくなる。
透が辛いときには、みんながいてくれる。
素敵な関係。

久々に、こたつにこもってひたすらマンガを読むという、なんとも怠惰な生活を送っております。